エア・ドゥの民事再生法申請・全日空との業務提携に関する声明
                                                   平成14年6月26日
  北海道国際航空(エア・ドゥ)が大手航空会社の傘下入りすることによって、固定化
していた大手独占の高額航空路線態勢を打破した意義、さらに「自立する北海道」気
運の象徴としての存在意義が薄れていくのではないか、と危惧する。
  何よりも高額航空路線態勢に逆戻りしていくのではないか、と憂慮し、消費者とし
て厳しく監視していく。
  北海道消費者協会はエア・ドゥに限らず新たな新規参入企業を育てる観点から、
エア・ドゥがなぜこのような状況に陥ったのか、今後のために徹底した検証の必要が
あるため、以下のように求めます。
     1 国が出資するなどして既存大手航空会社を営々と保護しつつ育成して
       きたが、規制緩和後の新規企業(エア・ドゥ・・)を丸裸で放り出した。
          新規企業はハンデイを負ったままのテイクオフを余儀なくされた。
       ハンデキャップを負う新規企業に対する高額な空港使用料問題や空港
       発券窓口カウンターの位置、搭乗ゲートや羽田空港発着枠の不利な
       扱いや優遇税制の適用など、行政の育成策が欠落していた。
     2 大手航空三社が採った、エア・ドゥつぶしとしか受け取られない特定便
       割引作戦に対して、国土交通省や公正取引委員会は事実上、何もせず、
       野放しとした。また、整備・地上業務委託料は、本当に適正額なのか。
       業界指導の怠慢が招いた結果によるものであり、指導強化を図る必要
       がある。
     3 国・道はこれらを、総合的に検証し、不利益を被っている地方への配慮を
       しつつ、新たな施策を打ち出す必要がある。
                                          (社)北海道消費者協会
                                          会 長 辻  冨 美 子
                                          札幌市中央区北3条西7丁目
                                          道庁別館西棟
                                          電話011(221)0110